これは私が初めて100号という大作にチャレンジしたとても思い出深い作品。
大学の卒業制作でもあります。(卒論に値するものですね)
長年追求している、石壁の前に女性が一人存在するという私のテーマの原点です。
大学の授業で触れた一冊の本、ドイツのアウシュヴィッツ収容所での体験記「夜と霧」に大きなショックを受け、
人間とは、人間の存在とは、人間同士の関わりとは…
そんなことをひたすら考え続けた日々の中で描写に至った作品です。
人物のフォルムはくるっているし、技術としてはとても稚拙で未熟なものではあります。
しかし当時の私は、なんの縛りも恐れもためらいも恥じらいもなく、人の評価も気にせずに、ただ「描きたい。」その衝動にかられて無心で筆をはしらせた素直な良き作品だと自負しております。
作品を紹介いたします。
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「つちくれ」(2000/08 F100) 栃木県芸術祭 奨励賞受賞作品