(はじめに)
この作品は、ヤマハさん主催のコンテストに出品したものです。
一次審査で1500点の応募作品の中の30点に選んでいただきましたが、残念ながらそのつぎのステージで選考からはずれてしまいました。
残念な結果でしたが、自分としては純粋に心ゆくままに描くことができた作品であるため、愛着があり..せっかくなので自身のホームページ上でも紹介したいと思います。
作品を紹介いたします。
▼Detail ※クリックで拡大
「満ちる欲を抱きしめてあげよう」(2012/08 F8 油彩・鉛筆・パステルその他)
「存在」というテーマに対する本作品の解説:
自分に関わるものの存在はたくさんあっても、それら自分をとりまくヒトやモノの在り様なんて、世のあらゆる物事との関係性や相対性を自分というフィルタを通してみた解釈にすぎない。
そうすると、最上位の存在は嫌でも「自分」。
しかし、本能と理性、素顔と仮面、挑戦と保身、そんな葛藤だらけの脳内で自分の在り様に対する答えは未知数と錯覚する。
でも、ある時ひとつの答えに気付く。
生きるエネルギー要素のひとつ、「欲」。
自分が在るために「欲」が脳内の自分世界で膨らみせめぎ合い、時に苦しくなって自身でそれを抱きしめる。
外からその実体は見えないが、内面に大きく位置する「欲」が繰り広げる世界こそ、自分にとって「自分が在る」ことそのものだ。
エネルギー(=欲)・自己の世界・環境に呼吸をもたらすグリーン・変化…これらのキーワードを自分の解釈で抽出し、ひとつの視覚表現として仕上げた。
背景に奥行き感を塗り加え、緑の部分のかたちに必然性を与えられれば(これは難しいですが、考えてみてください)、いい絵になると思います。制作途上の絵という感じがしますが、とてもいい作品になりそうです。
泉 幸男さま
いただいたご助言、非常に難しく感じますがヒントにさせていただきます。
それから、どこで筆をおくか?はいつも悩むところです。
すべてを描き込むのではなく、でも制作途上という印象を与えることなく、自身をもってあるタイミングで筆をおくことができれば理想だと常日頃考えます。